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batabata
バタドラム。左からオコンコロ(小)、イヤ(大)、イトテレ(中)。

Pedro Martinez y Roman Diaz

Pedrito, Roman and Rafael playing Aro for Yemaya

JAZZ BATA について



JAZZ BATA プロジェクト

パーカッショニスト後藤嘉文が中心となり立ち上げたプロジェクト。キューバの宗教儀式で使われる Bata drum (バタドラム)の魅力を、より多くの人に知ってもらいたいという思いから、このプロジェクトは生まれた。バタドラムは、通常 3 本の両面太鼓を 3 人で演奏する。その 6 つの打面の音は、音程も音色も異なり、さらに叩き方によっても変化する。バタドラムには多くのリズムパターンがあるが、それは 3 人の呼応によりメロディアスに構成され、遊びを含んだアドリブの展開とともに変化してゆく――。まさにジャズである。

このアルバムの楽器編成は、トランペット、ピアノ、ベース、バタドラムのみ、と、極めてシンプル。トランペット尾崎あゆみのストレートで柔らかな音色は、キューバ音楽の持つクラシカルな要素を存分に引き出すと同時に、ジャズのメロディーラインと、バタドラムの複雑なポリリズムを、いとも簡単に結びつけている。アレンジは今もっとも注目されているピアニスト奥山勝が全てを手がけ、“スタンダードジャズとバタドラムの融合”という、世界でも例を見ない、新感覚のジャズアルバムが完成。

もともと宗教音楽楽器であるバタドラムを、ジャズの世界観で再構築した、それがこの JAZZ BATA である。 20 世紀以上の時を経て受け継がれ、現在もなお発展し続けるバタドラムと、世界中で愛され続けている、色褪せないジャズの名曲との出会いは、まさに次元を行き来するジャズスタンタードの真骨頂と言えるだろう。

バタドラム――西アフリカ生まれ、キューバ育ちの宗教打楽器

11 世紀初頭、西アフリカ(ナイジェリア周辺)に住んでいたヨルバ族の人たちが、亡き国王を追悼するために作った太鼓がバタドラムの始まりとされている。 16 世紀に入ると、ヨーロッパ人の奴隷貿易によってヨルバ人も北米、南米、カリブの島々に強制的に連れて行かれた。その中で、スペイン領となったキューバに連れて行かれた人々によってバタドラムは存続・発展してきた(キューバに連れて来られた黒人はナイジェリア系が多く、その中でもヨルバ人が最も多かった)。当時、スペインのカトリックの支配者たちは黒人の宗教を認めず、キリスト教を強制した。しかし自分たちの信仰を捨てることができなかったヨルバ人たちは、カトリックの聖人とヨルバの聖人が驚くほど似ていたことから、キリスト教の聖人をそれぞれアフリカの神になぞらえることで、密かに自分たちの神に祈りを捧げた。

こうして生まれたアフリカ起源のキューバの宗教がサンテリア( Santeria )と呼ばれるようになった。このサンテリアの儀式で使われる砂時計型の両面太鼓が、バタドラムである。バタドラムは、イヤ( Iya :大)、 イトテレ( Itotele :中)、オコンコロ( Okonkolo :小)の3 本で演奏される。サンテリアは多神教であり、それぞれの神を表象するリズムパターン、色、歌がある。儀式ではその歌と踊りが、バタドラムを主体とした演奏とともに神に捧げられる。